今回は、福岡県警が平成18年に作成した、「許されざる者」という暴追ビデオを取り上げたいと思います。ビデオは現在もYouTubeで公開されており、視聴可能です。
概要
・平成18年、福岡県警と福岡県暴力追放運動推進センターが作成した。出演者は全員、暴力団対策に従事する警察官。撮影は家庭用ビデオカメラで行われ、編集まで全て福岡県警職員が行った*1。
・ビデオに登場する暴力団「龍神会」は、北九州の特定危険指定暴力団「工藤会」をモデルにしていると思われる。
・県警が作成したビデオだけに、撮影には警察施設も使用されていると思われる(あるシーンでは免許試験場のコースらしい場所が撮影に使われていたりする)。
あらすじ
九州北部の「北九市」の暴力団「龍神会」に所属する奥村は、組の行動隊長である一方、妹の真理子や、子分である矢野のことを気に掛けていた。しかし、組幹部からの指示で奥村はある事件を起こし、矢野のことを気に掛ける者は組内からいなくなって...
藪正孝氏による言及
元福岡県警警察官で、暴力団捜査に関する著作もある藪正孝氏によれば、県警がこのビデオを作成した際、「ヤクザの子どもがいじめられたらどうするのか」と工藤会幹部から抗議を受けたという。これに対して藪氏は、「そのようなことがあれば、自分が学校に乗り込んで説明する」と答えたという*2。